第9回
がんを予防しよう!がんをよせつけない生活習慣「禁煙」「食生活」

たばこを吸う、偏った食事をとる、運動不足、ストレス過多、アルコールの過剰飲酒、原因となるウイルスの感染など、がんの発症は毎日の生活習慣の積み重ねが大きな原因となります。生活習慣を改善することで、がんにかかる危険性を大きく下げ、がんを予防することができます。


たばこを吸っている人は
禁煙しよう!

喫煙は肺がんや喉頭がんだけでなく、さまざまながんの発生に関係しています。
たばこの害は、喫煙者だけでなく周囲の人にもおよびます。また、加熱式たばこも、がんなどの健康被害が生じる原因になると考えられています。喫煙をしている人は、ぜひ禁煙を!

禁煙のポイント

  • たばこに関係するものは全部捨てる。とくに本体は水にぬらして捨てる。
  • 吸いたくなったら、ガムや干しこんぶをかんだり、水やお茶を飲むなど、代替品を活用する。
  • 喫煙者や喫煙コーナーに近寄らない。また、禁煙開始後は、飲み会には参加せず、できるだけ早く寝る。
  • がまんしきれなくなったら、シャワーを浴びたり、外出や運動をするなど行動パターンを変える。
  • ニコチンパッチやニコチンガムなどの禁煙補助剤を上手に利用する。
  • 医療機関の禁煙外来や自治体などの禁煙教室を利用する。

吸わない人にもがんのリスクが!
受動喫煙の害

たばこを吸わない人が、喫煙者の近くにいることでたばこの煙を吸ってしまうことを「受動喫煙」といいます。受動喫煙は、喫煙しない周りの人の健康へも影響を及ぼし、明らかに非喫煙者の「肺がん」と因果関係があるとされています。また、虚血性心疾患、脳卒中などとも関係し、非喫煙者の健康に影響することが明らかになっています。家族のため、まわりの人のためにも今すぐ禁煙を!
参考:国立がん研究センター がん情報サービス



偏った食事をしている人は
食生活を改善!

がんが発生する原因の約3割は、食事にあるといわれています。
つまり、食生活を改善すれば、がんのリスクを抑えることができるのです。

食生活改善のポイント

  • 栄養バランスを考えて食べる
    好きなものばかり食べず、さまざまな食品をバランスよくとることが、健康を保つ秘訣です。
  • 食べ過ぎを避ける
    食べ過ぎは肥満を招き、肥満はあらゆるがんの発症を促進します。食べ過ぎには十分注意しましょう。
  • 熱い飲食物は、冷ましてから
    あまり熱いものをそのまま食べると、食道を傷つける原因となります。適度に冷ましてからいただきましょう。
  • 食塩はひかえる
    食塩のとり過ぎは胃の粘膜を変化させ、がんを引き起こしやすくします。食塩は1日男性7.5g未満、女性6.5g未満が目標※1です。
    ※1 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
  • 動物性脂肪はひかえめに
    動物性脂肪のとり過ぎは、発がん物質の発生を促進します。肥満にもつながるため、とり過ぎはひかえましょう。
  • 野菜・果物をたっぷりとる
    野菜や果物に含まれている各種ビタミン、ミネラルや食物繊維は、発がんを抑える働きがあります。
    野菜は1日あたり350g以上とることが目標※2です。
    ※2 厚生労働省「健康日本21(第3次)」

焦げた部分やカビの生えたものは
食べないように!

魚や肉の焦げた部分には、がんの発生に関係する物質が含まれているといわれています。大量にとらなければ問題はありませんが、なるべく避けるようにしましょう。また、ナッツ類など一部の食品のカビには、強い発がん物質を発生するものがあります。カビの生えたものは食べないよう、注意しましょう。



4秒筋トレ
※目安は10回

休憩時間に レッグレイズ

  • ★イスに横向きに腰かける
  • ★上体をうしろに少し倒す
    (起こすほどキツイ)
  • ★両手で体を支える
  • ★息を吐きながら両足を引き上げる

休憩時間に レッグレイズ

上半身の30秒ストレッチ
※息は細く長く吐き続ける

壁があったら 大胸筋のばし

  • ★壁から少し離れて立つ
  • ★壁側の手を壁につける
  • ★手の位置は体より少しうしろ
  • ★手をつけたまま胸をはるように肩をひらき、30秒間キープ

壁があったら 大胸筋のばし

参考資料『生活習慣改善のためのストレッチ&筋トレスキル』
監修:都竹茂樹 熊本大学 教授システム学研究センター・教授 東京法規出版刊