この連載では、2択形式で「あなたならどっち(を選ぶ)?」と問いかけます。その答えから導き出されるのは、健康を維持するために必要な情報です。選択を間違えたときは、思い込みをアップデートするチャンス! 何気なく続けてきた今までの習慣を見直して、健康習慣を始めましょう。
第1回健診・検診
「健診」は現在の健康を確認し、将来病気にかかるリスクを調べます。
「検診」は今、特定の病気(がん、肝炎、歯周病、骨粗しょう症など)にかかっているかを調べます。どちらも定期的に受けましょう。
Q健診を受ける? 受けない?
受ける
受けない

上記で、あなたが正解だと思う答えを選択してください。

- 答え
A 受ける - 生活習慣病になると治療に時間もお金もかかります。一方、健診で異常を早期に見つければ、生活習慣の見直しで改善できるケースが多く、とてもお得です。
健診のおもな内容
- 問診
- 身体計測
- 血圧測定
- 血液検査
- 尿検査
- など

※心電図や眼底検査などを行うこともあります。
※健診よりくわしい検査ができる「人間ドック」もあります。
健診結果を知病に、生活習慣の改善に努めよう
健診結果が届いたらすぐに、すみずみまでチェック! たとえ「異常なし」でも、まだ異常が出ていないだけかもしれません。年々数値が上がる(下がる)項目など、気になる点があれば医療機関に相談しましょう。経年の変化を見るために、健診結果は必ず保存を。
健診を最大限に活用するために

★特定保健指導の対象者となった人は
40~74歳の人を対象にメタボリックシンドローム(メタボ)に着目した特定健診が行われている。メタボのリスクがある人は、特定保健指導により、生活習慣改善のサポートを受けられる。賢く利用して、メタボから脱出しよう。
★要精密検査・要再検査の人は
追加検査でもう少しくわしく調べる。必ず異常があるというわけではないので、安心のためにもすぐに予約を。
Qどの「がん検診」を受ける?
スケジュールの都合で、受けられるものだけを受ける
国が推奨する5大がん検診を案内が来たら必ず受ける

上記で、あなたが正解だと思う答えを選択してください。

- 答え
B 国が推奨する5大がん検診を案内が来たら必ず受ける - 日本人の2人に1人が生涯に何らかのがんにかかるといわれています。しかし、多くのがんは早期の発見・治療でほぼ治ります。がんの発見が遅れないように、対象年齢の人は適切な間隔でがん検診を受けましょう。
市区町村が実施するがん検診※
- 種類
- 検査項目
- 対象者/受診間隔
- 胃がん
- 問診に加え、胃部エックス線検査または胃内視鏡検査のいずれか
- 50歳以上※1/2年に1回※2
※1 当分の間、胃部エックス線検査は40歳以上に対し実施可
※2 当分の間、胃部エックス線検査は年1回実施可
- 肺がん
- 質問(問診)、胸部エックス線検査および喀痰細胞診
- 40歳以上/年に1回
- 大腸がん
- 問診および便潜血検査
- 40歳以上/1年に1回
- 乳がん
- 問診およびマンモグラフィ(乳房エックス線検査)
★視診、触診は推奨しない - 40歳以上/2年に1回
- 子宮頸がん
- 質問、視診、子宮頸部の細胞診および内診
- 20歳以上/2年に1回
※30~60歳を対象に5年に一度のHPV検査単独法への切り替えが可能になる場合もあります。
※職場でがん検診を行っているところもあります。くわしくは職場にご確認ください。
要精密検査の人へ
「がんの疑いがある」状態です。がんを早期に見つけるチャンスと考え、速やかに受診しましょう。要精検といわれると「がんではないか」と怖く感じる人もいるかもしれませんが、最終的にがんと診断される人は少数です。精密検査を放置せずに必ず受けて、安心につなげましょう。

健診結果の読み方生かし方
生活習慣病の特徴は、自覚症状がないまま静かに進行していくことです。症状としてあらわれるときには、取り返しがつかないところまで悪化していることもあります。健診結果から、将来のあなたの姿を予測することができます。健診結果を活かし、生活習慣病を予防しましょう!
「脂質異常症」に関する検査項目と基準範
[空腹時中性脂肪(トリグリセリド/TG)]30~149mg/dL
[HDLコレステロール]40mg/dL以上
[LDLコレステロール]60~119mg/dL
[Non-HDLコレステロール]90~149mg/dL
血液中に含まれる脂質の量を測定します。血液中の脂質が増えると増え過ぎた脂質が血管壁にたまり、血管が傷ついたり弾力性が失われたりして、動脈硬化が進みます。ただし、脂質の中でも善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールは、血管壁にこびりついた脂質を減らすことで動脈硬化を予防します。
脂質異常症を防ぐおすすめライフスタイル
- 毎日運動しましょう
- ウォーキングなどの有酸素運動がおすすめ。少しずつでも毎日行うことが大切です。
- 脂肪をとり過ぎない工夫をしましょう
- 肉、魚(魚卵なども含む)などのとり過ぎに注意しましょう。また、油を使わない「蒸す・煮る・ゆでる」調理法がおすすめです。
- 青背の魚を食べましょう
- 青背の魚(サバやイワシなど)や大豆製品には、動脈硬化の予防に効果がある不飽和脂肪酸のEPAやDHAが豊富に含まれています。
参考資料『健診結果の読み方・生かし方』監修:奈良信雄 順天堂大学 客員教授 東京法規出版刊