- 第2回
- 呼吸器のがん
「肺がん」
肺がんは、日本人のがんによる死亡原因の第1位。いまもなお増え続けています。一番の危険因子は喫煙ですが、非喫煙者もかかるおそれがあります。1 日の喫煙本数が多い人や、喫煙歴が長い人は「肺ドック」など、よりくわしい検診を定期的に受けることが望まれます。肺がんは、大きく「非小細胞がん」と「小細胞がん」に分けられ、対処の方法が変わります。
肺がんの種類
原因
肺がんの最大の原因は、喫煙です。アスベストなどの粉じんや大気汚染なども発症に影響し、まれに遺伝による場合もありますが、喫煙による肺がんのリスクは非常に高く、たばこを吸い始めてからの年数(喫煙歴)が長いほど、あるいは1日に吸う本数が多い人ほど肺がんになりやすいことがわかっています。また、加熱式たばこも肺がんなどの健康被害が出るおそれがあります。
喫煙については、喫煙者本人だけでなく、周囲の人がたばこの煙を吸わされる、いわゆる受動喫煙者も、肺がんになるリスクが倍になるというデータも出ているため、注意が必要です。
症状
治りにくいせき、血たん、胸痛、息切れ、呼吸困難などの症状がみられます。ただし、これらは進行してからよくみられる症状で、初期の肺がんでは、ほとんど自覚症状はみられません。
検査方法
市区町村で実施される肺がん検診では、肺全体をエックス線で撮影する「胸部X線検査」と、たんを採取してがん細胞の有無を調べる「喀たん細胞診」※が行われます。
精密検査や人間ドックでは、「胸部CT 検査」や「内視鏡検査」など、さらにくわしく調べるための検査が行われます。
CT検査の導入により、導入前とくらべて5 年生存率が30%アップしているというデータも出ています。肺がんは、早期発見が非常に大切ですので、少しでも異常があれば必ず精密検査を受けるようにしましょう。
※喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が60以上の人に推奨。
治療方法
がんのタイプや進行度に応じて「手術療法(外科療法)」「放射線療法」「化学療法(抗がん剤治療)」を、単独あるいは併用して治療します。低出力レーザー光線でがん細胞を攻撃する「光線力学的治療」や、胸腔鏡によるがん切除手術など、大きく開胸しない治療法も行われています。
体幹を鍛える30秒筋トレ
※息は細く長く吐き続ける
掃除しながら タオルしぼり
- ★タオルを30秒間しぼる
- ★反対側も同様に
下半身の30秒ストレッチ
※息は細く長く吐き続ける
お風呂の後に お尻のばし
- ★三角座りをして、足は肩幅にひらく
- ★両足を右側にたおし、左ひざの上に右足首をのせる
- ★反対側も同様に
参考資料『生活習慣改善のためのストレッチ&筋トレスキル』
監修:都竹茂樹 熊本大学 教授システム学研究センター・教授 東京法規出版刊